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東京国立博物館 平成館
東京国立博物館 平成館
〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9


日本美術の祭典  帰ってきたNIPPON
クリーブランド美術館展 ―名画でたどる日本の美―
Admired from Afar: Masterworks of Japanese Painting from
The Cleveland Museum of Art
 全米屈指の規模と質を誇るクリーブランド美術館では、2013年6月、新たに日本ギャラリーが開室されました。 これを記念して、同館のコレクションより、平安から明治に至る選りすぐりの日本絵画約40件に、西洋絵画などの優品を加えた総数約50件を紹介する展覧会を開催します。
展覧会のみどころ
1. 全米屈指の規模と質を誇るクリーブランド美術館の日本コレクションが里帰り。
2. 雪村、始興、蘆舟、蕭白に暁斎。 人気の絵師が勢ぞろい。
3. 平安から明治まで、日本画の流れと魅力を約50件の名品でたどる。
4. ピカソ、モネ、ルソーなど、西洋絵画の名品も来日。

会期: 2014 1/15(水) 〜 2/23(日) 巡回展で開催。
開館時間:午前9時30分〜午後5時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日
会場: 東京国立博物館 平成館特別展示室1・2室 (上野公園)
福岡会場: (2014 7/8〜8/31) 九州国立博物館 九州展 
巡回展は終了しました。


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「クリーブランド美術館展」報道内覧会
「クリーブランド美術館展」 報道内覧会 '2014 1/14

平安から明治に至る千年の美を一堂に

「展示構成」   ―本展覧会 「クリーブランド美術館展」図録、 PRESS RELEASE より抜粋して掲載しています―
 本展覧会は、クリーブランド美術館の日本美術コレクションより、平安から明治にいたる選りすぐりの日本絵画に、中国や西洋絵画の優品を加えた総数51件を展示いたします。 東洋美術の影響を受けて日本絵画が「人」と「自然」をどのように表現してきたかを、仏画や肖像画などにみられる人体表現、咲き誇る花々や鳥たちを映しだす花鳥画、名所や胸中の理想の情景を描いた山水画、そして人と自然が融けあうように表される物語絵画の四つのテーマでたどります。
「本展の構成」
第T章 神・仏・人
第U章 花鳥風月
第V章 山水
終  章 物語世界
特別展示 近代西洋の人と自然

'2014 1/14 報道内覧会での各章の会場風景です。

第T章 神・仏・人
第T章 神・仏・人
 仏教が伝わり、中国の影響から信仰感情や風土にあわせて神仏の姿や人のかたちを変えていった。 平安から明治までに描かれた仏画や物語絵巻、肖像画などの優品を通して、日本画がどのように人体をとらえ、表現したかを観てゆきます。

《雷神図屏風》 「伊年」印 六曲一隻 紙本着色 150.4 x 345.6
江戸時代・17世紀 クリーブランド美術館蔵
「伊年」印は、俵屋宗達の工房のものと見られ、本作品は江戸時代に流行した多様な雷神図の中で、野性的な怒りの雷神が表現されている。

第U章 花鳥風月
第U章 花鳥風月
 古来、桜や驟雨、秋草や雪など四季を彩る植物や自然現象は、春の小鳥や秋の鹿などのように、季節を象徴する生き物とともに和歌や詩を詠じる文学的な意味を含みながら、人々を寿ぐために花鳥画や動物画に描かれました。

・左隻 《龍虎図屏風》 雪村周継筆 六曲一双 紙本墨画
各157.3 x 339.4 室町時代・16世紀 クリーブランド美術館蔵
雪村周継は、生涯通じて東北や関東で過ごした室町時代の僧侶画家、本図では龍と虎を主役に異次元のようなダイナミックな世界観を表現した。


第V章 山水
第V章 山水
 日本の風景画は古来、名所絵として描かれた。 室町から江戸時代に描かれた日本の山水画は、実際の日本の景観でさえ「理想の世界」として表現され、そこでは抽象的な形態を組み合わせた観念的な山水の景観が描かれることとなった。

・ 左隻 《近江名所図屏風》 六曲一双 紙本金地着色 各152.8 x 345.0
江戸時代・17世紀 クリーブランド美術館蔵
琵琶湖畔の景勝地の名所を舞台に、右隻は湖西坂本の町並みに稲刈り後の田んぼで鷹狩りに興じる冬、左隻は石山寺の景観に桜咲く春を望む。

終章 物語世界
終章 物語世界
 日本最古の「竹取物語」や「源氏物語」といった物語世界は、登場する男女に和歌のやり取りが中心となってストーリーが展開する。 そこでは四季折々の自然に彩られながら、和歌が詠じられている。

《佐野渡図》 一面 紙本着色 126.2 x 121.5 江戸時代・17世紀
クリーブランド美術館蔵
藤原定家の詠んだ「駒とめて袖うちはらふかげもなし佐野(大和国)のわたりの雪の夕暮れ」(新古今和歌集)を題材とした衝立。 馬上で「袖うちはらふ」男に、左の袖を大きく振り上げる年少の従者と、前傾の姿勢をとり、雪降る路を急ぐかのような従者を配する。

クリーブランド美術館
クリーブランド美術館
アメリカ合衆国オハイオ州クリーブランド市東部
クリーブランド美術館は、1913年にアメリカ・オハイオ州に創立された総合美術館で、誕生から100年を迎えます。 そのコレクションは、中世ヨーロッパ美術、印象派絵画などの近代美術や現代美術、そして東洋美術など約45,000点を数え、全米でも有数の規模を誇ります。 なかでも体系的に収集した日本美術の作品は、全米屈指のコレクションとなっています。

クリーブランド美術館の1950件ほどの日本美術コレクションは、ハワード・ホリス、シャーマン・リー(1918〜2008)という二人の館長の時代にとりわけて充実したものとなつた。 ホリスの弟子リーは、占領期の日本でGHQ(連合国軍司令部)に設けられた美術に関する部局、民間情報教育局美術記念物課に美術館顧問として務めた。 そこで日本の古美術や宝物を調査し、数々の名品を実際に手にとり、日本文化を洞察する力をさらに身につけたのであろう。 そして明治以来、大量の美術品が流出した戦後日本のこの時期に、リーは多くの優れた日本美術をアメリカへ持ち込んだ。 クリーブランド美術館の日本美術のコレクションは、リーの日本における調査経験とともに、他の欧米の研究者とは異なる文化を捉える方法論によって集められている。

2014年1月に総工費3億5000万ドルを掛けた、約10年間に及ぶ大規模な改修工事・拡大工事を竣工。 展覧会、舞台芸術、美術教育、研究のための国際的な複合施設として全館開館した。 入場無料。 クリーブランド美術館には2万1500世帯以上の会員がおりクリーブランド及びオハイオ州北東部の個人、団体、企業から幅広く支援されている。 クリーブランド美術館では建物の改修と所蔵品の再搬入作業が間もなく終了し、2016年の百周年記念行事に向け準備を進めております。
クリーブランド美術館が誇る日本美術コレクション。そのなかでも選りすぐりの作品が本展覧会では登場するが、じつはほかにも、保存上の観点等から 「里帰り」 は見送られた魅力的な作品が同美術館には所蔵されている。
(・彫刻 《雷神像》 鎌倉時代、14世紀に制作。 ・日本絵画きっての華やかな逸品 《桐竹鳳凰孔雀図屏風》 筆者は桃山時代のやまと絵の画家・土佐光吉(1539〜1613)とされている。)

お問合せTel:03-5777-8600 (ハローダイヤル)
公式サイト:http://www.nichibisai.jp
主催:
東京国立博物館、クリーブランド美術館、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社
協賛:住友ナコマテリアルハンドリング、日本写真印刷、ハイスター=エール・マテリアル・ハンドリング
協力:国際交流基金、全日本空輸、日本貨物航空

参考資料:「クリーブランド美術館展」図録、 PRESS RELEASE 他。
※写真撮影などの掲載は、主催者の許可を受けて行っております。
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